インド 新労働法で ギグワーカー法的保護へ
みなさん、こんにちは。今日はインドで新たに施行された労働法について、特にギグワーカーやプラットフォーム労働者の法的地位に関する話題をお伝えします。
インドでギグワーカーが法的に認められる
インド政府は、配達やライドシェア、eコマース関連のギグワーカーを法的に認める新しい労働法を施行しました。これは、インドの労働法改正の一環で、特に「社会保障コード」という法律がギグワーカーを対象にしています。ただし、賃金や労働条件、安全衛生に関する他の3つの労働法は、ギグワーカーには適用されていません。
インドのギグ経済は世界でも最大級で、約1,200万人以上がフードデリバリーやライドシェア、物流などの仕事に従事しています。若者や移住労働者にとって重要な雇用源となっており、今後も拡大が見込まれています。
新法の内容と課題
新しい社会保障コードでは、ギグワーカーを法的に定義し、プラットフォーム企業に対して年間収益の1~2%(ただし労働者への支払いの5%上限)を社会保障基金に拠出する義務を課しています。これにより、労働者は従業員保険や年金、政府支援の保険などの制度にアクセスできる可能性があります。
しかし、具体的な給付内容や受給方法、複数のプラットフォームで働く人の管理方法、給付開始時期などはまだ不透明で、実際に効果的な保護が実現するまでには時間がかかるかもしれません。
州ごとの対応の違いと企業の反応
インドでは労働政策が連邦政府と州政府の両方にまたがっているため、州ごとに社会保障委員会の設置や制度の運用に差が出る可能性があります。すでにラジャスタン州では法案が停滞し、カルナータカ州では迅速に施行されるなど、地域差が見られます。
AmazonやFlipkart、Swiggy、Uberなどの大手プラットフォーム企業は新法を歓迎しつつも、具体的な対応策を検討中です。一方で、法的義務の増加に伴うコストやコンプライアンスの課題も指摘されています。
労働者側の課題と今後の展望
ギグワーカーが社会保障を受けるためには、政府の「E-Shram」ポータルに登録する必要がありますが、登録者数はまだ全体の一部にとどまっています。多くの労働者は長時間労働のため登録に時間を割けず、また収入の不安定さやアカウント停止など、より切実な問題が解決されていないことに不満を持っています。
労働組合は最低賃金の設定や雇用関係の明確化を求めており、今後も労働者の権利向上に向けた動きが続くと見られます。
世界の動きと比較
世界的には、イギリスやスペイン、ニュージーランドなどでギグワーカーを従業員として認める動きが進んでいますが、インドの新法はギグワーカーを従業員とは別のカテゴリーとして扱っています。この点で、インド政府はギグワーカーの雇用関係を従来の労働者とは区別する立場を取っているようです。
今回のインドの労働法改正は、ギグ経済の急成長に対応するための重要な一歩といえますが、実際にどのような効果が現れるかは今後の運用次第であり、州ごとの対応や具体的な給付内容の整備が鍵となりそうです。引き続きウォッチしていきたいですね!
