こんにちは!今日はアメリカのスポット型ビットコイン(BTC)とイーサリアム(ETH)のETF(上場投資信託)に関する最新動向をお伝えします。最近、これらのETFは連続して資金流出が続いていて、投資家の心理がかなり慎重になっているようです。

具体的には、スポット型ビットコインETFは月曜日に約4,047万ドルの純流出となり、これで4日連続の資金引き上げが続いています。中でもブラックロックのIBITが1億65万ドルの大きな流出を記録しましたが、一方でフィデリティのFBTCやBitwiseのBITBはそれぞれ約967万ドル、1,205万ドルの資金流入がありました。

これまでの累計では、スポット型ビットコインETFへの純資金流入は約615億ドルに達していますが、総資産額は約1,496億6,000万ドルに減少し、これはビットコインの時価総額の約6.76%に相当します。

イーサリアムのスポットETFも同様の傾向で、月曜日は約1億4,568万ドルの資金流出となり、3日連続のマイナスです。ブラックロックのETHAが最大の1億1,786万ドルの流出を記録し、フィデリティのFETHも2,782万ドルの流出となりました。

こうした資金流出の背景には、アメリカ国内の政治的な不安定さも影響しているようです。現在、アメリカ政府の閉鎖が18日目に入り、全国的に「No Kings(王様はいらない)」という抗議運動が広がっています。ニューヨークのタイムズスクエアからポートランド、ロサンゼルスまで、多くの人々が「ファシズムに抵抗しよう」や「我々が主権者だ」と声を上げているとのことです。

市場分析を行うBitunixのアナリストは、この政治的混乱は単なる世論と権力の対立ではなく、制度への信頼度を試す「ストレステスト」のようなものだと指摘しています。もし政府閉鎖が長引けば、流動性だけでなくアメリカの制度そのものへの信頼にも影響が及ぶ可能性があると警告しています。

また、Kronos Researchのチーフ投資責任者であるヴィンセント・リウ氏は、ETFの資金流出はより広範な「リスク回避フェーズ」の一環だと述べています。投資家は利益確定を進め、新規資金の投入を控えており、政治的な不安定さがリスクを取る意欲をさらに減退させているとのことです。

今後の見通しとしては、政策の方向性が明確になったり、政治的緊張が緩和されたりすれば、投資家の信頼が回復し、ETFへの資金流入が再び増える可能性があるとリウ氏は予想しています。

このように、暗号資産市場は政治やマクロ経済の影響を強く受けていることがわかりますね。今後も動向を注視していきたいところです。