ブラジルの ビットコイン 最新動向と規制解説

みなさん、こんにちは。今回はブラジルにおけるビットコインの動きについて、最新の状況をわかりやすく解説していきます。

ブラジルで今何が起きているの?

まず大事なポイントですが、ブラジルの国の財務省や中央銀行がビットコインを国の準備資産として保有するわけではありません。また、政府機関や国営企業にビットコイン保有を義務付ける法律もありません。

代わりに、地方自治体や上場企業、そして市場インフラの整備が進んでいます。例えば、2022年にはリオデジャネイロ市の市長が市の準備金の1%を暗号資産に振り向ける案を示し、企業では2025年にメリウズという会社が株主の承認を得てビットコインを財務資産として保有する戦略に切り替えました。また、同年10月にはオランジェBTCという会社がブラジルの証券取引所B3に上場し、数千BTCを保有しています。

さらに中央銀行は、2026年2月から施行される新しい仮想資産サービスプロバイダー(VASP)向けの規制を強化し、マネーロンダリング対策やテロ資金供与防止、ガバナンス、消費者保護の基準を明確にしました。

ブラジルが整備してきたもの

ブラジルはここ数年で、ビットコインにアクセスしやすい規制された仕組みを作ってきました。2021年にはラテンアメリカ初の現物ビットコインETF(QR AssetのQBTC11)がB3に上場し、機関投資家が自分でウォレットを管理しなくても監査可能な形でビットコインに投資できるようになりました。

2025年6月にはビットコイン先物の契約サイズを0.1BTCから0.01BTCに縮小し、より多くの参加者がリスクヘッジしやすくなりました。さらに、ビットコインと金を組み合わせたハイブリッドファンドも登場し、規制当局や取引所が暗号資産関連商品を公的市場で受け入れていることがわかります。

なぜブラジルの財務担当者はビットコインを選ぶのか?

ブラジルの通貨であるレアルは政策や外部ショックで大きく変動することがあり、財務担当者は収益の安定化や購買力の保護を目指しています。ビットコインを少量、監査済みの金融商品を通じて保有することで、ドルや国債と並ぶ流動性の高いヘッジ手段を得られます。

また、B3の現物ETFや先物を使うことで、既存のガバナンスや監査の枠組みの中でリスク管理ができるのも大きなメリットです。特に先物の小口化はヘッジの精度を高め、コストも抑えられます。

さらに、メリウズの例では株主承認や情報開示を経て資金調達し、ポジションを拡大するという明確な手順が示されており、他の企業の財務責任者にとっても参考になるでしょう。オランジェBTCの上場は、直接ビットコインを保有できない機関投資家にとっても株式を通じて間接的に参加できる道を開いています。

そして、中央銀行のVASP規制により、ライセンスを持つ仲介業者や明確な管理体制のもとで取引が行われるため、運用上の不確実性が減ることも安心材料です。

リスクとブラジルの対応策

  • 市場のボラティリティ:ビットコインは価格変動が激しいため、財務担当者は保有比率を抑えたり、リバランスルールを設けたり、先物でヘッジを行ったりしています。先物の小口化はこうしたリスク管理をしやすくしています。
  • 運用・カウンターパーティリスク:自己管理のウォレットや取引所のセキュリティは重要課題ですが、新しいVASP規制で従来の金融機関に近い基準が求められています。
  • 法的・執行の明確化:犯罪関連の暗号資産の扱いについても、金融機関が押収した暗号資産を換金できる法案が検討されており、規制のグレーゾーンを減らそうとしています。
  • 公開情報と透明性:「ビットコイン財務保有」は政治的に敏感な話題ですが、上場企業を通じた監査済みの報告や継続的な情報開示が市場の成熟を促しています。

他国が学べるポイント

  1. まずルールを明確に作ること。ブラジルは暗号資産と法定通貨の交換を外国為替と同様に扱い、VASPに厳しい基準を設けました。
  2. シンプルなアクセス商品を早期に提供すること。ETFのような監査可能な商品があれば、機関は自前でウォレットを管理せずに済みます。
  3. リスク管理のためのヘッジ商品を充実させること。先物の小口化はヘッジコストを下げ、管理をしやすくします。
  4. 情報開示のルールを整え、上場企業の事例をテンプレートにすること。これが透明性と信頼性を高めます。
  5. 連邦政府レベルではなく、地方や機関単位でのパイロットを行い、政治的・会計的な課題を早期に洗い出すこと。

まとめると、ルール作り → シンプルなアクセス商品 → ヘッジ商品の導入 → 情報開示の整備という順番で市場を成熟させてから、ビットコインを財務資産に組み込む議論が本格化しているようです。

個人的には、ブラジルのように段階的かつ規制をしっかり整えながら暗号資産を取り入れていくアプローチは、他の国や企業にとっても参考になるのではないかと感じました。特にETFや先物のような既存の金融商品を活用することで、リスク管理や監査の面で安心感が得られるのは大きいですね。今後もブラジルの動きを引き続きウォッチしていきたいですね!