インド 仮想通貨 税制見直しの最新動向

みなさん、こんにちは。今回はインドの仮想通貨(クリプト)業界が、2026年の連邦予算を前に税制の見直しを求めている話題をお届けします。

インドの仮想通貨取引が海外に流出する背景

インドでは、仮想通貨に対する取引税が高いため、多くのトレーダーが海外の取引所を利用するようになっています。実際、仮想通貨の取引量の約75%が国外のプラットフォームを通じて行われているという調査結果もあり、国内の流動性や規制の監視が弱まっている状況です。

このため、業界団体は税の源泉徴収(TDS)の引き下げや損失の繰越控除の認可、そして明確な規制の整備を政府に求めています。これらの措置があれば、取引活動を国内に呼び戻せる可能性があると考えられています。

2022年の厳しい税制導入とその影響

2022年2月、インド政府は仮想通貨の所得に対して一律30%の税率を導入し、損失控除や経費控除は認めない厳しいルールを設定しました。さらに、1%のTDSも課され、高頻度取引を行うトレーダーや流動性提供者にとっては大きな負担となっています。

この結果、国内の取引量は大幅に減少し、多くの投資家がVPNを使って海外取引所に流れる事態となりました。加えて、2025年の予算では未申告の仮想通貨利益に対しても厳しい罰則が設けられ、税務当局の監査が過去4年間に遡って行われるようになっています。

業界からの要望と今後の展望

CoinSwitchの共同創業者アシシュ・シンガル氏は、現在の税制は損失を認めず取引に課税するため、個人投資家にとって不公平だと指摘しています。彼らはTDSの大幅な引き下げや、損失の繰越控除の導入、そして規制の明確化を求めています。

また、9Point Capitalのリスク・コンプライアンス責任者ソヌ・ジャイン氏は、現行の税制は取引の追跡と投機の抑制という目的を果たせておらず、むしろ合法的に取引している投資家に過度な負担を強いていると述べています。彼は、株式や証券と同様の損失控除の適用や、1%TDSの代わりに既存の金融取引報告制度を活用することを提案しています。

Polygon Labsのグローバルヘッド、アイシュワリ・グプタ氏も、イノベーションと安全性のバランスを取る現実的な政策の見直しを望んでおり、特にTDSの引き下げが国内流動性の改善につながると考えています。

規制の遅れと国際的な動きの違い

インドの厳しい税制と曖昧な規制は、他のアジア諸国の動きと対照的です。例えば日本や香港は、デジタル資産に対して明確なライセンス制度を設け、業界の誘致を進めています。

インド政府も方針の見直しを検討しているものの、デジタル資産に関する議論は遅れており、2024年9月に予定されていた関連の報告書もまだ発表されていません。

このまま規制の整備が進まなければ、資本や技術が海外に流出し、インドは単なる消費国や税収源にとどまってしまうリスクが指摘されています。

個人的には、インドの仮想通貨市場が持つポテンシャルを考えると、税制や規制の合理化は重要な課題だと感じます。高い税率や不透明なルールが続くと、せっかくの市場活性化のチャンスを逃してしまうかもしれません。今後の連邦予算でどのような対応が示されるのか、引き続きウォッチしていきたいですね!