Stranger Things AI 全身入れ替え動画の衝撃

みなさん、こんにちは。

Stranger Things の俳優と入れ替わる AI 動画が話題に

最近、ブラジルのクリエイター、エデル・ザビエルさんが作成した動画がSNSで大きな注目を集めています。この動画は、AI技術「Kling AI」の 2.6 Motion Control を使い、彼自身の顔や体を人気ドラマ「Stranger Things」のミリー・ボビー・ブラウンさんやデヴィッド・ハーバーさん、フィン・ウォルフハードさんといった俳優たちと完璧に入れ替えるというものです。

この動画はX(旧Twitter)で1400万回以上再生され、他のバージョンも多数投稿されています。テクノロジー業界の著名人も注目しており、a16zのパートナー、ジャスティン・ムーアさんもザビエルさんのInstagramから動画をシェアしました。

ムーアさんは「AIによって映像制作の流れが急速に変わる準備ができていない。最新の動画モデルはハリウッドにもすぐに影響を与える。キャラクターの入れ替えがほぼコストゼロで無限に可能になる」とコメントしています。

全身を入れ替えるディープフェイク技術の進化と課題

これまでのディープフェイクは主に顔の部分だけを差し替えるものでしたが、今回の技術は全身の動きや服装、骨格の動きまでリアルに再現しています。ビンガムトン大学の電気・コンピューター工学教授、ユウ・チェン氏は「全身のキャラクター入れ替えは合成メディアの能力が大きく進化した証拠で、ポーズ推定や骨格追跡、服の質感転送、自然な動きの合成を同時に処理しなければならない」と説明しています。

また、チェン教授は「以前の顔だけのディープフェイクは、顔と体の境界の不自然さや動きのズレを検出できたが、全身入れ替えはそうした検出が難しくなる」と指摘しています。

悪用のリスクと社会的影響

一方で、こうした技術の普及は詐欺や偽情報の拡散、さらにはプライバシー侵害などのリスクも高めると専門家は警鐘を鳴らしています。サイバーセキュリティ企業 GetReal Security のエマニュエル・サリバ氏は「個人のデジタルな肖像権が簡単に盗まれ、声や顔を一枚の画像からリアルに再現できる時代になった。誰も安全ではない」と話しています。

サリバ氏は「政治家や有名人、企業のCEOなどの全身動画が数ドルで作成可能で、本人のデジタルな肖像権を守る仕組みがほとんどない」とも述べています。

さらに、詐欺師が社員や経営者を装い、偽の映像で企業の内部情報を盗み出すケースや、偽情報キャンペーンの拡散も懸念されています。

今後の対応と課題

こうしたAI技術の急速な普及に対し、チェン教授は「開発者だけでなく、プラットフォーム運営者や政策立案者、利用者も責任を分担すべきだ」と述べています。単に技術開発者に責任を押し付けるのは難しく、技術の健全な利用を妨げる可能性があるためです。

また、合成コンテンツを見分けるためには、メタデータに頼るのではなく、映像の統計的な特徴を捉える検出モデルの開発が重要だと指摘しています。プラットフォームは自動検出システムと人間による審査体制を強化し、政治家や企業の重要人物が関わる高リスクなコンテンツには特別な対応を設けるべきだとも述べています。

政策面では、責任の所在を明確にし、合成メディアの使用に関する開示義務を設けることが求められています。チェン教授は「これらの技術の民主化は急速で、今後数ヶ月のうちに大規模な対応が必要になるだろう」と話しています。

今回のStranger ThingsのAI動画は、技術の進化がもたらす可能性と同時に、社会的な課題も浮き彫りにしています。エンタメ分野での活用は面白い一方で、悪用リスクをどう抑えるかが今後の大きなテーマになりそうです。引き続きウォッチしていきたいですね!