Canopy の新技術「 Progressive Autonomy 」とは?

みなさん、こんにちは。今回は、ブロックチェーンの新しい開発モデルについての注目ニュースをお伝えします。

Canopy が発表した「Progressive Autonomy」とは?

アメリカ・フロリダの企業 Canopy が、次世代のレイヤー 1(L1)ブロックチェーン構築フレームワーク「Progressive Autonomy(プログレッシブ・オートノミー)」を発表しました。これは、レイヤー 2(L2)のようなシンプルさを持ちながら、L1の完全な主権性と価値の獲得を両立させる新しい展開モデルです。

この仕組みでは、開発チームはまず Canopy のバリデータネットワークに守られたサブチェーンとしてブロックチェーンを立ち上げ、成長に合わせてカスタマイズし、最終的にはコアインフラを作り直すことなく独立した L1 に「卒業」できるという特徴があります。

なぜこのモデルが注目されているのか?

従来の L2 ロールアップは展開が簡単ですが、中央集権的なシーケンサーやガバナンストークンの問題、エコシステムの分断や価値の維持が難しいという課題があります。一方で、主権を持つ L1 は長期的な経済的価値を確保できますが、開発には1年以上の時間や多額の資金、独自のコンセンサス開発が必要で、非常にコストがかかります。

このため、開発者は「簡単さを取るか、主権を取るか」という選択を迫られてきましたが、Canopy はこのトレードオフを解消しようとしているわけです。

Progressive Autonomy の仕組みとメリット

このモデルでは、Canopy の成長中のバリデータネットワークが提供する共有のセキュリティを利用できるため、新しいチェーンは立ち上げ初日から強固な保護を受けられます。これにより、トークンのインフレや外部のセキュリティ市場に頼る必要がなくなります。

また、バリデータの共有により、初期段階のプロジェクトが自分たちでバリデータを集めてインセンティブを与える手間やコストが減り、立ち上げまでの時間や運用の複雑さも軽減されます。さらに、Canopy の VM(仮想マシン)を使わないアーキテクチャにより、開発者は好きなプログラミング言語で開発でき、アプリケーションの成長に合わせて実行環境を自由に調整可能です。

将来的な展望

プロジェクトが成熟した段階で、Canopy の共有セキュリティから独立した完全な主権 L1 に移行でき、その際にはこれまでの履歴や状態、コミュニティ、経済圏をそのまま引き継げます。これにより、ユーザーや開発者にとっての継続性が保たれつつ、チームはガバナンスやパフォーマンス、価値の獲得を完全にコントロールできるようになります。

Canopy の CTO は、この仕組みにより開発者はインフラの複雑さに悩まされることなく、アプリケーションの開発に集中できると述べています。主権がよりアクセスしやすくなることで、エコシステム全体の拡大と相互利益が期待されているようです。

現在の状況と今後の予定

Canopy のベータネットはすでに稼働中で、複数の有力バリデータが参加しています。正式なメインネットのローンチは 2026 年に予定されており、約 18 ヶ月にわたるコアプロトコルとインフラの開発が進められています。

Canopy は「主権ブロックチェーンの立ち上げをアプリを起動するように簡単にする」ことを目指しており、開発チームは数日で展開でき、ネットワーク経済を自分たちで所有し、ブリッジやラップド資産なしでチェーン間の接続も可能になるとのことです。

個人的には、ブロックチェーン開発の敷居を下げつつ、主権性を保てるという点が非常に興味深いと思います。これが普及すれば、多様なコミュニティが独自のチェーンを持ちやすくなり、エコシステムの多様化や活性化につながるかもしれませんね。引き続きウォッチしていきたいですね!