イーサリアム Hegota と FOCIL の検閲耐性強化
みなさん、こんにちは。今回はイーサリアムの今後のアップグレードについて、注目の内容をわかりやすく解説していきます。
イーサリアムの「Hegota」アップグレードと FOCIL とは?
イーサリアムは2026年後半に予定されている「Hegota(ヘゴタ)」という大きなアップグレードで、FOCIL(Fork-Choice Enforced Inclusion Lists)という新機能を導入しようとしています。これは、ネットワークの根幹ルールを変えるもので、特に「検閲耐性」を強化することが目的です。
具体的には、ブロックを作るバリデーター(検証者)が、正当なトランザクションを意図的に除外できないようにする仕組みです。もし有効なトランザクションを無視したブロックが作られた場合、そのチェーンはフォーク(分岐)され、正しいトランザクションを含むチェーンが優先される仕組みです。これにより、パブリックメモリプールにある有効なトランザクションは、一定のスロット数内に必ず含まれることが保証されることになります。
検閲耐性の強化とその背景
過去には、特定のトランザクション、例えば制裁対象となった Tornado Cash のようなプロトコルに関連するものが、バリデーターによって意図的に無視されることがありました。FOCIL はそうした検閲を防ぎ、すべての有効なトランザクションをブロックに含めることを強制します。
イーサリアムの共同創設者であるヴィタリック・ブテリン氏は、FOCIL と EIP-8141(スマートアカウントを「ファーストクラス市民」として扱う提案)を組み合わせることで、マルチシグや量子耐性署名、ガス代スポンサー付きトランザクション、さらにはプライバシープロトコルのトランザクションも迅速かつ検閲されずにオンチェーンに含められると説明しています。
彼は「FOCIL によって、ほぼすべての有効なトランザクションが1〜2スロット以内に確実に含まれる」と述べており、イーサリアムが検閲耐性を強く推し進めていることがうかがえます。
懸念されるリスクと議論
一方で、イーサリアムの開発者の一人、アミーン・ソレイマニ氏は、FOCIL の導入がバリデーターに予期せぬリスクをもたらす可能性を指摘しています。特に制裁対象のアドレスに関連するトランザクションを強制的に含めることが、バリデーターの法的リスクや運用リスクを増やす恐れがあるという意見です。
この点については賛否両論があり、イーサリアムの多くの開発者は、FOCIL のメリットがデメリットを上回ると考えているようです。
ヴィタリック・ブテリン氏のビジョン
ヴィタリック氏はさらに、イーサリアムに「サイファーパンク(暗号技術を用いた自由主義的思想)原則を強く反映させた、かつ美しくない部分を排除したシステム」を作り上げるという大きな目標を掲げています。今回の FOCIL と EIP-8141 の組み合わせは、その一環として位置づけられているようです。
イーサリアムは今後も検閲耐性やプライバシー保護を強化しつつ、より多様なトランザクションを迅速に処理できるネットワークを目指していることが伝わってきますね。
個人的には、こうしたアップグレードがイーサリアムの理念である「分散化」と「検閲耐性」をさらに推し進める可能性がある一方で、バリデーターのリスク管理や法的な側面も慎重に見守る必要があると感じました。今後の動きに注目しつつ、引き続きウォッチしていきたいですね!
