Bitmain ASIC 調査で揺れる米中マイニング市場

みなさん、こんにちは。今回は、ビットコインのマイニング用ASICチップで世界をリードする中国の大手メーカー、Bitmain(ビットメイン)がアメリカで国家安全保障上の懸念から調査を受けているという話題をお伝えします。

Bitmainに対するアメリカの調査の背景

アメリカの国土安全保障省が主導する「Operation Red Sunset(レッドサンセット作戦)」という連邦調査の一環で、BitmainのASICハードウェアが遠隔操作され、スパイ活動やアメリカの電力網への妨害に使われる可能性があるかどうかを調べていると報じられています。実際に調査官はBitmainのASICを分解して、悪意ある機能がないか確認しているそうですが、現時点で何か見つかったかは明らかにされていません。

この調査は、2024年10月にBitmainと関係のある中国のチップ設計会社がアメリカの制裁対象企業であるHuaweiとビジネス関係にあった疑いで調査されたことや、2024年11月にアメリカ税関がBitmainのASICの大量輸入を一時停止したことに続く動きです。停止されたASICは2025年3月にようやく解放されました。

Bitmainの市場支配力と影響範囲

Bitmainはビットコインマイニング用ASIC市場の80%以上を占めており、さらに中国のMicroBTと合わせると市場の97%を中国企業が握っているという報告もあります。つまり、Bitmainに対する規制や調査の影響は、アメリカだけでなく世界の暗号資産マイニング業界に大きな波紋を広げる可能性があります。

トランプ家族とBitmainの関係

興味深いのは、アメリカの元大統領ドナルド・トランプ氏の家族が支援するビットコインマイニング企業「American Bitcoin」が、2025年8月にBitmainから1万6,299台のAntminerを購入していることです。さらに、同社はカナダのHut 8からも3万台以上のBitmain製ASICを引き継いでおり、マイニング能力を大幅に拡大しています。

このように、Bitmainの製品に依存するアメリカのマイニング企業は多く、調査や規制の結果は彼らの事業にも直接的な影響を及ぼす可能性があります。実際、2025年2月には米中間の貿易緊張の影響で、アメリカの上場マイニング企業がBitmain製ASICの納品遅延を経験しています。

Bitmainの主張と今後の展望

Bitmain側は、遠隔操作でマシンをコントロールする能力は「完全に否定」しており、アメリカの法律を厳守しているとコメントしています。また、調査の存在自体を知らないとも述べています。

今回の調査は、暗号資産マイニングの安全性やサプライチェーンの信頼性に関する議論をさらに活発化させるかもしれません。特に、世界的に中国企業がマイニング機器市場をほぼ独占している現状を踏まえると、各国の規制や安全保障の観点からの対応が今後どう変わっていくのか注目されます。

個人的には、技術の進歩とグローバルなサプライチェーンの複雑さが絡み合う中で、こうした調査は避けられない流れなのかもしれないと感じます。暗号資産の世界は常に変化しているので、引き続きウォッチしていきたいですね!