みなさん、こんにちは。今回は、ビットコインの10月の動きについてお話しします。
「Uptober」と呼ばれる10月のビットコインの歴史的傾向
ビットコインは例年、10月に強いパフォーマンスを見せることが多く、投資家の間では「Uptober(アップトーバー)」と呼ばれてきました。過去10年間で10月にマイナスとなったのは2018年の一度だけで、直近6年間は連続してプラスの月でした。
2023年10月は例外的な下落に
しかし今年の10月は、ビットコインが10月6日に記録した約126,080ドルの最高値から約13%下落し、約109,820ドルまで落ち込みました。30日間で見ると8%以上のマイナスとなり、4か月ぶりの低水準に沈んでいます。
下落の背景にある複数の要因
専門家によると、今回の下落は複数の要因が重なった結果と考えられています。まず、米連邦準備制度理事会(FRB)のパウエル議長が利下げの可能性について「確定的ではない」と発言したことが市場に大きな影響を与えました。これにより、流動性の懸念が強まり、ビットコイン価格は一時106,000ドルを下回る場面もありました。
また、米中間の貿易摩擦の再燃や、米国の経済指標(失業率や消費者物価指数など)が予想より悪化したことも投資家心理を冷やしました。これらのマクロ経済ショックに加え、市場内部の構造的な脆弱性や、金融政策の曖昧なシグナルも影響したと指摘されています。
長期保有者の売却や市場のセンチメントも影響
さらに、長期保有者の売却が増えていることも注目されています。これは、ビットコインの4年周期のピークに達したと考える投資家が増えているためかもしれません。ビットコインは過去のサイクルで約4年ごとに大きな価格変動を繰り返しており、今回もそのサイクルに沿った動きと見る向きがあります。
それでも楽観的な見方も存在
一方で、グレースケールのリサーチ責任者ザック・パンドル氏は、米証券取引委員会(SEC)が複数の暗号資産の上場投資信託(ETF)を承認する見込みであることから、市場の回復は短期間で訪れる可能性があると述べています。規制環境もデジタル資産にとって好意的であるとの見方です。
まとめ
例年好調な10月にビットコインが大きく下落したのは珍しいことですが、これはマクロ経済の不透明感や市場のセンチメントの変化が影響しているようです。今後11月は「Moonvember(ムーンベンバー)」と呼ばれ、昨年は37%の大幅上昇を記録した月でもあります。果たして今年はどうなるのか、引き続きウォッチしていきたいですね!
