DeFi 分散化の課題と未来展望まとめ

みなさん、こんにちは。今回は DeFi の分散化と技術的な課題について、Syndicate の共同創業者 Will Papper さんのインタビューをもとに解説していきます。

DeFi の黄金期と現在の課題

Will Papper さんによると、2022年から2024年にかけてが分散型金融(DeFi)の黄金期だったそうです。Uniswap V3 や Curve、Velodrome といったプロトコルが資本効率や流動性の面で大きな進歩を遂げ、分散型取引所が中央集権型と肩を並べる存在になりました。

しかし最近では、Hyperliquid のような「ハイパーエクスチェンジ」が登場し、実質的に再び中央集権化が進んでいるとのこと。これらはクローズドソースで部分的にオフチェーン処理を行い、Ethereum のウォレットと連携していますが、コードの管理が一元化されているため、真の分散化とは言い難い状況です。

分散化と高性能の両立は可能か?

技術的には、Solana のようなチェーンがオンチェーンのオーダーブックをサポートし、高いスループットを実現しています。Ethereum も MegaETH や Rise チームの取り組みで進歩中です。

ただ、中央集権型取引所のミリ秒単位の高速処理に比べると、分散型はまだ遅く、200ミリ秒程度が最速とされています。この遅延は利益率に直結するため、性能差は大きな課題です。

また、水平スケーリングも重要で、これによりダウンタイムのリスクを減らし、用途に応じた柔軟な検証ルールの設定が可能になります。今後は Hyperliquid のように特定用途に特化したプラットフォームが増えるかもしれません。

分散化とコミュニティ所有の意味

分散化とは「単一の主体がネットワークのルールを一方的に変えられないこと」であり、これがセキュリティの基盤です。コミュニティ所有は、ネットワークの成長から経済的利益を得る仕組みを指し、例えば手数料の分配やトークンのバーンなどがあります。

この二つが揃うことで、ユーザーや開発者がネットワークの成功に直接関与でき、信頼性が高まると考えられています。

機関投資家の影響と資本の流れ

機関投資家は主にビットコインやイーサリアムなど上位5つの資産に資金を集中させており、それ以外のトークンは流動性不足に苦しんでいます。ETF やカストディ製品を通じて市場に入る資金は多くがオンチェーンに流れず、エコシステム全体の活性化にはつながっていません。

一方で、ステーブルコインを使った支払いなど、伝統的な金融活動に暗号資産を活用する動きは、より持続可能な成長を促す可能性があるとされています。実際、Syndicate では初期の資金調達や支払いをステーブルコインで行い、効率化を実感したそうです。

トークン設計と長期的な価値創造

短期的な価格変動に注目が集まりがちな暗号資産市場ですが、長期保有が最も良い結果を生むことが多いと指摘されています。トークンの価値が実際のネットワーク利用に連動する設計が重要で、そうでないと投機的な動きが強まり、従来の金融市場の延長線上になってしまう可能性があります。

注目すべきトレンド:開発者体験とオンチェーンゲーム

Will Papper さんは、開発者がより簡単にアプリを作れる環境整備がまだ十分でないことを課題に挙げています。Web2 と Web3 の橋渡しをスムーズにし、開発者がユーザー体験やコアロジックに集中できる仕組みが求められています。

また、オンチェーンゲームもまだ過小評価されている分野です。ゲーム内資産の透明性や永続性をスマートコントラクトで担保できるため、従来のゲームのように運営側の一方的なルール変更で価値が消えるリスクを減らせます。ゲーム内アイテム市場は巨大であり、今後の成長が期待されます。

個人的には、DeFi の分散化と効率化のバランスは非常に難しいテーマだと感じました。技術的な進歩とともに、資本の流れやコミュニティのあり方も変わっていくでしょう。今後もこの動きをしっかりウォッチしていきたいですね!