MSTR と MSCI ワールド指数の最新動向解説
みなさん、こんにちは。今回は、マイケル・セイラー率いる Strategy 社の株式(ティッカー:MSTR)が、2024年のビットコインラリーに伴い MSCI ワールド指数に組み入れられた件についてお話しします。
しかし現在、MSCI のグローバルスタンダード指数では、Strategy 社を含むデジタル資産トレジャリー(DAT)銘柄の除外を検討しており、同社はこの問題について MSCI と対話を続けているとのことです。ロイターの報道によると、Strategy の創業者セイラー氏は、JPMorgan が予測した MSCI からの除外による約28億ドルの資金流出の見積もりについては確信が持てないと述べています。
MSCI ワールド指数とは?
MSCI ワールド指数は、1986年にモルガン・スタンレー・キャピタル・インターナショナル(MSCI)によって開始された、世界23の先進国市場の大型・中型株約1,300銘柄を対象とした代表的な株価指数です。アップルやエヌビディアなどのテクノロジー大手が上位構成銘柄に含まれており、これらが指数全体の10%以上を占めています。
Strategy 社の MSTR 株は、2024年5月にこの指数に組み入れられました。これは同社がビットコインを大量に保有するデジタル資産トレジャリー戦略を始めてから約3年後のことです。2024年時点で同社は約21万4,000 BTCを保有していました。
デジタル資産トレジャリー(DAT)銘柄の動向
2025年7月に一時的に盛り上がった DAT 銘柄は、その後株価が大きく下落し、数ヶ月ぶりの安値をつけています。日本の Metaplanet 社も同様で、10月中旬には企業価値が保有するビットコインの価値を下回るという異例の状況に陥りました。これは DAT セクター全体にとって重要な意味を持つ動きとされています。
MSCI は2025年10月に DAT 銘柄の指数からの除外の可能性について公式に発表し、意見募集を12月31日まで行い、最終決定は2026年1月15日に出す予定です。
セイラー氏は、DAT 銘柄の株価変動が激しい理由について、「ビットコインの価格変動が直接的に株価に影響するため」と説明しています。ビットコインが30%や40%下落すれば、株価はそれ以上に下がる構造だと述べています。
また、Strategy 社は2025年12月に14億4,000万ドルの米ドル準備金を設け、優先株の配当や負債の利払いを支える体制を整えました。さらに、ビットコイン保有量は65万 BTCにまで増加していますが、ビットコイン価格が9万ドルを下回ったことから、2025年の業績目標は大幅に引き下げられています。
今回の動きは、ビットコインを中心としたデジタル資産を企業の財務戦略に組み込む新しい試みが、伝統的な株式市場の指数にどのように影響を与えるのかを示す興味深いケースと言えそうです。
引き続きウォッチしていきたいですね!
