Fed の新決済口座で変わる米フィンテック業界!

みなさん、こんにちは。今回はアメリカの連邦準備制度(Fed)が検討している新しい決済アカウントの提案についてお話しします。

フィンテック企業が支持する「限定的なFed決済アカウント」

アメリカのフィンテック業界団体、特にアメリカン・フィンテック・カウンシルが中心となり、非銀行系の金融企業に対して連邦準備制度の決済インフラへの直接アクセスを認める提案を推進しています。この「決済アカウント」は、銀行のような完全な権限は与えず、決済の送金や清算だけに限定したFedの口座を指します。

フィンテック側は、現在の仕組みでは非銀行の決済企業が銀行を介さなければならず、コスト増や決済の遅延、依存度の集中といった問題があると指摘。直接アクセスが可能になれば、競争が促進され、イノベーションも進むと期待しています。

銀行側の懸念:金融安定性とリスク管理

一方で、銀行業界はこの提案に対して慎重な姿勢を示しています。銀行政策研究所やクリアリングハウス協会などの団体は、非銀行機関がFedのバランスシートに直接アクセスできることは、連邦預金保険の対象外であるため、預金の取り付け騒ぎ(runリスク)や金融システムの不安定化を招く恐れがあると警告しています。

特にステーブルコイン発行者や暗号資産関連の企業がこの新しいアカウントの恩恵を受けやすいと見られており、これらの活動は預金保険や厳格な監督の対象外であるため、リスク管理の面で問題視されています。

また、マネーロンダリング対策や制裁遵守、運用の堅牢性についても懸念が示されており、銀行側は現状の規制枠組みを維持すべきだと主張しています。

背景にある法的な争いと今後の展望

この議論は、ワイオミング州に拠点を置く暗号資産銀行「Custodia Bank」がFedのマスターアカウント取得を求めて法的闘争を続けていることとも関連しています。裁判所はFedに広範な裁量権があると判断し、Custodiaの申請を認めていません。

Fedは今回の決済アカウントを「試験的なプロトタイプ」と位置づけていますが、この問題の解決次第で、アメリカの銀行、フィンテック、暗号資産企業の間での決済インフラの境界線が大きく変わる可能性があります。

個人的には、非銀行系企業の決済アクセス拡大はイノベーションの促進につながる一方で、金融システムの安定性をどう守るかが非常に難しいバランスの問題だと感じます。今後の議論の行方を引き続きウォッチしていきたいですね!