ヨーロッパ 新ユニコーン企業 5社まとめ

みなさん、こんにちは。今回は、2026年1月に新たに誕生したヨーロッパのユニコーン企業についてお話しします。ユニコーンとは、評価額が10億ドル(約1,000億円)を超える未上場のスタートアップのことです。1月だけで5社もの企業がこの仲間入りを果たしました。ヨーロッパ各地、ベルギーからウクライナまで幅広い地域のテック企業が資金調達に成功しています。

ただし、ここで注意点が2つあります。まず、ユニコーンとされる企業の中には、法人登記はアメリカなど他国で行っているものの、チームの多くや起源がヨーロッパにあるケースも含まれています。例えば、ストックホルム発のLovableはデラウェア州に法人がありますが、ヨーロッパのスタートアップシーンと切り離せません。欧州全体で統一された法人形態(いわゆる「EU Inc」)がまだ整っていないため、このような状況は今後も続くかもしれません。

次に、評価額が高いからといって必ずしも商業的に成功しているとは限らず、今後の成長がどうなるかはまだ分かりません。とはいえ、現在の投資環境でこれだけの評価を受けていることは、投資家の関心がどこに向いているかを示す重要なサインとも言えそうです。

Aikido(ベルギー)

ベルギーのサイバーセキュリティ企業、Aikido Securityは6,000万ドルのシリーズB資金調達で評価額10億ドルを突破しました。DST Globalが主導し、PSG EquityやNotion Capitalなども参加しています。Aikidoはソフトウェア開発の全工程にわたるセキュリティを統合するプラットフォームを提供しており、世界で10万人以上のチームに利用されています。昨年は売上が5倍、顧客数も3倍近くに増加したとのことです。ヨーロッパが世界レベルのソフトウェアセキュリティ企業を生み出せることを示す存在として注目されています。

Cast AI(リトアニア系、米国本社)

クラウド最適化を手掛けるCast AIは、フロリダに本社を置きつつリトアニアのヴィリニュスにも大きな拠点があります。韓国の新世界グループのベンチャー部門からの戦略的投資により評価額が10億ドルを超えました。2025年4月の1億800万ドルのシリーズC調達でほぼユニコーンに達していたとされます。最近はAIワークロードをより少ないGPUで効率的に処理できる新サービス「OMNI Compute for AI」も発表しています。

Harmattan AI(フランス)

2024年設立の防衛技術企業Harmattan AIは、最新のシリーズBで2億ドルを調達し評価額は14億ドルに達しました。ラファール戦闘機を製造するDassault Aviationがリード投資家で、フランス・英国の防衛省やウクライナのドローンメーカーとも提携しています。自律型防衛機の需要が高まる中、注目されている企業です。

Osapiens(ドイツ)

ESG(環境・社会・ガバナンス)関連のソフトウェアを提供するOsapiensは、ブラックロックとテマセクが共同設立したDecarbonization Partnersから1億ドルのシリーズC資金調達を受け、評価額は11億ドルを超えました。2018年にマンハイムで創業し、現在は世界中に2,400以上の顧客を持ち、大手多国籍企業のサステナビリティ報告やサプライチェーンリスク管理に活用されています。

Preply(ウクライナ系、米国発)

言語学習マーケットプレイスのPreplyは創業14年で評価額12億ドルのユニコーンとなりました。創業者はウクライナ出身で、ウクライナに150人の従業員を抱えています。AIを活用した学習支援に注力しており、1億5,000万ドルのシリーズD資金はAI人材の採用に充てられる予定です。バルセロナ、ロンドン、ニューヨーク、キーウにオフィスを構えています。

今回の5社はそれぞれ異なる分野で活躍しており、ヨーロッパのテックシーンが多様であることを感じさせます。評価額だけでなく、今後の成長や実際の事業展開にも注目したいですね。引き続きウォッチしていきたいですね!