Cardano と ポスト量子暗号 の最新動向解説

みなさん、こんにちは。今回は、Cardano の創設者チャールズ・ホスキンソン氏が語った「ポスト量子暗号」についての話題をお届けします。

ポスト量子暗号の現状と課題

ホスキンソン氏によると、量子コンピュータによる将来的な攻撃に備えるための暗号技術はすでに標準化されているものの、現状では処理速度が遅く、広く使われるにはまだ課題があるとのことです。具体的には、ポスト量子暗号は従来の暗号に比べて約10倍遅く、証明サイズも大きくなり、効率が落ちるため、これをすぐに導入するとブロックチェーンの処理能力が大幅に低下してしまう可能性があると指摘しています。

量子コンピュータの実用化はいつ?

量子コンピュータが実用的なレベルに達する時期については研究者の間でも意見が分かれており、数年後から10年以上先まで幅があります。ホスキンソン氏は、企業の宣伝や噂に惑わされるのではなく、米国防高等研究計画局(DARPA)が進める「量子ベンチマークプログラム」を注目すべきだと述べています。このプログラムは、量子コンピュータの実用性を客観的に評価するもので、2033年を目標にしています。

Cardano の対応方針

Cardano は現在、楕円曲線暗号を使っていますが、これは将来的に量子コンピュータのアルゴリズムであるショアのアルゴリズムにより破られる可能性があります。そこでホスキンソン氏は、ポスト量子暗号の中でも「ハッシュベース暗号」と「格子ベース暗号」という2つのアプローチがあり、Cardano は後者を採用する方向で検討していると説明しました。格子ベース暗号は、量子コンピュータでも解くのが難しい数学的問題に基づいており、デジタル署名だけでなく暗号化など幅広い用途に適しているためです。

ただし、すぐに全ネットワークで切り替えるのではなく、段階的な対策を進める方針で、例えば Cardano の台帳履歴にポスト量子署名を付ける仕組みを導入するなど、ハードウェアの進化を待ちながら慎重に進めていくとのことです。

まとめ

今回の話からは、量子コンピュータの脅威に対して暗号技術はすでに準備が進んでいるものの、実際に導入するタイミングや方法には慎重な判断が必要だということがわかります。特にブロックチェーンのような分散型ネットワークでは、処理速度や効率の低下が大きな影響を及ぼすため、無理に急ぐことはリスクになるかもしれません。

ホスキンソン氏が示したように、量子コンピュータの実用化を見極めつつ、段階的に安全性を高めていくアプローチは、今後の暗号技術の進化を考える上で参考になりそうです。引き続きウォッチしていきたいですね!