AI カスタマーサービス急成長の秘密とは?

みなさん、こんにちは。今回は、サンフランシスコを拠点にするスタートアップ「Sierra」が、AIを活用したカスタマーサービスエージェントの分野で急成長を遂げている話題をお伝えします。

Sierra の急成長と注目の背景

Sierra はわずか21ヶ月で、年間収益見込み(ARR)が1億ドルに達したと発表しました。これは、企業がAIエージェントを顧客対応に積極的に取り入れていることを示す一例といえそうです。共同創業者の一人である元 Salesforce の共同CEO、Bret Taylor 氏も「予想以上のスピードだ」と驚きを隠せない様子です。

幅広い業界での導入事例

Sierra の顧客には、Deliveroo や Discord、Rivian といったテック企業だけでなく、ADT や Vans、Cigna など伝統的な業界の大手企業も含まれています。Taylor 氏と Clay Bavor 氏は、テック企業がAI導入に積極的なのは予想していたものの、古くからの企業も採用していることに驚いているそうです。

AIエージェントの具体的な活用例

このAIは、医療機関での患者認証、商品の返品処理、クレジットカードの再発行手続き、住宅ローン申請のサポートなど、これまで人間が対応していたカスタマーサービス業務を自動化しています。こうした幅広いタスクをこなせる点が、企業にとって魅力的なのでしょう。

競合と評価額

Sierra は Decagon や Intercom といった競合もいる中で、AIカスタマーサービスのリーダー的存在を自認しています。2025年9月の資金調達ラウンドでは、Greenoaks Capital 主導で3億5,000万ドルを調達し、評価額は100億ドルに達しました。Sequoia や Benchmark など著名な投資家も参加しています。

ビジネスモデルと創業者の背景

Sierra は成果報酬型の料金体系を採用しており、顧客は完了した業務に対してのみ支払います。共同創業者の Taylor 氏はスタンフォード大学出身で、Google Maps の共同開発者でもあります。Facebook ではCTOを務め、「いいね」ボタンの開発にも関わりました。Bavor 氏はGoogleでGmailやGoogle Driveのプロダクトを率いた経験があり、二人は2023年にSierraを立ち上げました。

AIを活用したカスタマーサービスは、今後ますます多くの業界で導入が進みそうです。Sierra のようなスタートアップの動向は、AIの実用化がどこまで進んでいるかを示す良い指標になるかもしれませんね。引き続きウォッチしていきたいですね!