ステーブルコイン多様化!ドル一強時代の終焉?

ドル一強の時代は終わる?世界のステーブルコイン市場が多様化へ

これまでステーブルコイン市場といえば、米ドルが圧倒的な存在感を放ってきました。でも、最近は「このままドル一強が続くのか?」という声もちらほら聞こえてきます。実際、各国政府が自国通貨に裏付けられたステーブルコインの重要性に気づき始めていて、今後はさまざまな通貨が市場に登場してくる可能性が高いようです。ある意見では、来年には世界の通貨の半分がステーブルコイン市場に登場するかも…なんて予想も出ていました。

中国も方針転換、人民元ステーブルコインを推進

特に注目なのが中国の動きです。2021年には仮想通貨を全面禁止した中国ですが、最近は人民元の国際的な利用拡大を目指して、人民元に裏付けられたステーブルコインを積極的に推進し始めているそうです。これは、ステーブルコインが単なる「反体制のツール」ではなく、経済戦略の一部として使われ始めていることを示しているとも言えそうです。

なぜ各国が自国通貨ステーブルコインに注目するのか?

  • ステーブルコインは従来の国際送金よりも速くて安い決済手段として注目されている
  • 自国通貨の主権を守るため、各国が自国通貨建てのステーブルコインを発行・規制し始めている
  • ドルやユーロに依存しすぎると、金融政策の主導権を失うリスクがある

例えばアメリカのワイオミング州では、州が発行するドル連動型トークン「Frontier」を試験的に導入しています。規模は小さいですが、日常決済でステーブルコインが使われる未来を感じさせる事例です。

もし自国通貨のステーブルコインがなかったら?

もし信頼できる自国通貨建てのステーブルコインがなければ、人々は外貨建てのコインを使うようになり、結果的に自国の金融政策や資本規制が効かなくなるリスクも指摘されています。こうした懸念から、各国の中央銀行や政府も本腰を入れてステーブルコインの規制や発行に取り組み始めているようです。

ドルの優位は続くのか?

もちろん、現時点ではドル建てステーブルコインが市場の主役であることに変わりはありません。アメリカでも最近「GENIUS法」と呼ばれる新しいステーブルコイン関連法案が成立し、ドルの優位性がさらに強まる可能性もあります。

ただ、アメリカ以外でも香港やシンガポール、UAEなどが自国通貨建てステーブルコインの規制を進めていて、今後は多様な通貨が市場に登場してくる流れが加速しそうです。各国が透明性の高いルールを整備し、イノベーションを後押ししようとしているのが印象的です。

まとめ

世界のステーブルコイン市場は、これから本格的な多様化の時代に突入しそうです。ドルの存在感は依然として大きいですが、各国が自国通貨のデジタル化に本気で取り組み始めているのは間違いなさそうです。今後、どんな通貨がどんな形で登場してくるのか、引き続き注目していきたいですね。