インフレ対策に注目!世界の仮想通貨事情

みなさん、こんにちは。今回は、世界各地で続くインフレの影響と、それに対抗する手段として注目されている仮想通貨の活用状況についてお話しします。

2020年代初頭、新型コロナウイルスの影響で各国が大規模な経済刺激策を実施した結果、世界的にインフレ率が急上昇しました。さらに、ロシアのウクライナ侵攻による供給網の混乱やエネルギー・食料価格の高騰も拍車をかけました。中央銀行は金利引き上げや供給網の改善で対応し、ここ数年でインフレはやや落ち着いてきていますが、依然として高いインフレに苦しむ国もあります。そうした国々では、資産を守る手段として仮想通貨が注目されているようです。

ボリビア

2025年10月時点でインフレ率は約22%。ボリビアの通貨ボリビアーノはここ1年で急激に価値が下がりました。外貨準備高も2014年の150億ドルから2024年末には約20億ドルに減少し、輸入の3か月分程度にまで縮小しています。

こうした経済状況を背景に、仮想通貨の利用が急増。2024年6月から2025年6月の1年間で、仮想通貨の取引額は約148億ドルに達しました。夏頃からは店舗で米ドル連動のステーブルコイン「USDT」で価格表示をする例も出てきており、中央銀行のレートを参考に価格が決められています。

さらに政府も動き、経済大臣が銀行での仮想通貨保管サービスを認め、貯蓄口座やローンの決済に仮想通貨を法定通貨として使えるようにする方針を発表しました。

ベネズエラ

2025年4月のインフレ率は約172%、国際通貨基金(IMF)の推計では2025年通年で270%、2026年には600%に達する見込みです。こうした超高インフレの中、ベネズエラはラテンアメリカで4番目に仮想通貨の受け取り額が多く、2024年7月から2025年6月の1年間で446億ドルに上ります。

大統領のマドゥロ氏は経済をステーブルコイン中心に再構築しており、国民の間では「バイナンスドル」と呼ばれることも。元大統領候補のマリア・コリナ・マチャド氏はビットコイン支持者として知られ、ノーベル平和賞を受賞したことも話題になりました。

アルゼンチン

2025年10月のインフレ率は約31%。2024年4月には300%近くに達していましたが、新大統領のハビエル・ミレイ氏が厳しい緊縮財政を実施し、公共支出や補助金を大幅に削減、通貨の過剰発行も止めたことでインフレは大幅に改善しました。

仮想通貨の取引額はラテンアメリカで2番目に多く、2024年7月から2025年6月の1年間で約939億ドルに達しています。ただし、政府レベルでの正式な仮想通貨導入はまだ進んでいません。

トルコ

2025年10月のインフレ率は約32%。2022年には85%に達していましたが、金利政策の見直しなどで徐々に落ち着いてきています。トルコは中東・北アフリカ地域で最も仮想通貨取引が盛んで、2024年7月から2025年6月の1年間で約2000億ドルの取引がありました。

インフレが落ち着く中、これまで主流だったステーブルコインからアルトコインの取引へとシフトしている傾向も見られます。これは経済的なプレッシャーや規制強化の中で、より高いリターンを求める動きと考えられています。

イラン

2025年9月のインフレ率は約45%。長年のインフレに加え、国際的な制裁の影響で輸入や国際決済が制限されている状況です。政府支出の増加や生活費の高騰も続いています。

イランは2019年に仮想通貨のマイニングを合法化し、個人投資家の間で取引所の利用が広がっていますが、エネルギー危機による高い電気料金が多くのマイナーを非合法活動に追いやっています。それでも仮想通貨の流入は増加傾向にあります。

ナイジェリア

2025年10月のインフレ率は16%と、ここ3年で最も低い水準に落ち着いています。食料品価格の上昇が緩和され、中央銀行も金利を引き下げるなどの政策を実施しました。

ナイジェリアはサブサハラアフリカで最も仮想通貨取引が活発で、2024年7月から2025年6月の1年間で約921億ドルの取引がありました。若い世代の多さやインフレ、外貨不足がステーブルコインの人気を支えています。

世界的にはインフレがやや落ち着いてきているものの、通貨の信頼性が低い国々では仮想通貨が資産防衛の手段として根強い支持を集めているようです。

今回の内容を見てみると、各国の経済状況や政策の違いが仮想通貨の利用形態にも影響を与えていることがわかりますね。今後もこうした動きは注目に値し、引き続きウォッチしていきたいですね!