アメリカ スポット型 ビットコイン ETF 資金流出の真相

みなさん、こんにちは。今回はアメリカのスポット型ビットコイン ETF の動きについて、最近の状況をわかりやすく解説していきます。

ビットコイン ETF から大規模な資金流出

先週の木曜日、アメリカのスポット型ビットコイン ETF から約 4億 1,040万ドルもの資金が流出しました。過去 10日間のうち 6日間で資金が流出している状況です。特に大手資産運用会社ブラックロックの IBIT が 1億 5,760万ドルの流出をリードし、フィデリティの FBTC やグレースケールの GBTC もそれぞれ大きな流出を記録しています。

このような資金の動きは、機関投資家がマクロ経済の不透明感を背景にポジションを調整していることを示しているようです。

市場の背景と構造的な駆け引き

スイスボルグのチーフ・ウェルス・オフィサー、クリストフ・ディセレンス氏によると、短期的には連邦準備制度理事会(FRB)の政策変更期待が低下し、株式や債券、暗号資産の価格が急速に再評価されているとのこと。一方で、恐怖と強欲の指数は 2023年以来の極端な恐怖レベルに達しており、SNS上の弱気ムードが勢いを増しているそうです。

しかし長期的にはビットコインの採用は拡大し続けており、JPモルガンはビットコインの価格が将来的に 26万6,000ドルに達する可能性を示唆しています。このように「短期的なパニック」と「長期的な楽観」の間で市場が揺れていることが、ETF の資金流出入の激しい変動につながっているようです。

また、ORQO グループの CEO ニック・モッツ氏は、ビットコイン価格が約 7万5,000ドル付近(マイニングコストの目安)で推移する中、機関投資家のアルゴリズムが連邦準備制度のタカ派的な姿勢を織り込んで自動的にポジションを清算していると指摘。ETF からの大規模な資金流出はあるものの、その資金が暗号資産市場から完全に離れているわけではなく、より規制に適合した CME のデリバティブ市場へと移動しているとのことです。

このため、表面的には取引が活発に見えるものの、実際には方向感のない「流動性の幻影」が生まれており、小口のトレーダーにとっては非常に難しい相場環境になっているようです。

今後の展望と注意点

モッツ氏は、この不安定な状況が少なくとも 2026年前半までは続くと予想しています。2025年の熱狂的な相場が一段落し、経済の「リフレーション(再膨張)トレード」が本格化するのは 2026年後半になる可能性が高いとのこと。

リフレーショントレードとは、政策の変化を背景に経済成長と物価上昇が持続する局面を見越した投資戦略のことです。しかし現時点では、世界のマネーサプライの伸びが停滞し、高利回り債の信用スプレッドが拡大し始めているため、ビットコインのようなリスク資産にとっては資金流出圧力がかかりやすい状況が続いています。

さらに、モッツ氏は「ヘッドフェイク・ラリー」にも警戒を促しています。これは一見上昇に見える急激な値動きで、遅れて買いに入った投資家を罠にかけるような動きのことです。市場が本格的な底を打つのは、信用市場がリスクを再評価し終わる夏頃までかかるかもしれないと述べています。

実際、予測市場 Myriad では、ビットコインが次に 8万4,000ドルまで上昇するよりも 5万5,000ドルまで下落する可能性が 61%と見られており、投資家の間でも慎重な見方が強まっているようです。

現在ビットコインは 6万2,000ドルから 7万1,000ドルのレンジで推移しており、明確なブレイクアウトの兆しはまだ見えていません。

今回の動きを見ると、短期的には不安定で方向感のない相場が続きそうですが、長期的な採用拡大や将来の価格上昇に期待する声も根強いようです。市場の動きは複雑で、機関投資家の動向やマクロ経済の変化を注視しながら慎重に判断する必要がありそうですね。引き続きウォッチしていきたいですね!