Polygon の共同創設者であり CEO の Sandeep Nailwal 氏が、Ethereum のリーダーたちが Polygon を真の Ethereum レイヤー 2 として認めていないことに対して批判を表明しました。彼は、Polygon が Ethereum に対して多くの貢献をしているにもかかわらず、その努力が十分に評価されていないと感じているようです。

Nailwal 氏は特に Ethereum Foundation やコミュニティからの直接的な支援がないことを問題視し、「Ethereum への忠誠心を疑い始めている」と述べています。彼は、Polygon がレイヤー 1 としてブランド化しなかったことで、数十億ドル規模の評価損失を被った可能性があるとも指摘しました。

さらに Nailwal 氏は、「Ethereum コミュニティ全体がしばらくの間、混乱状態にある」と厳しい言葉を投げかけ、コミュニティ自身が自己反省すべきだと提案しています。

この発言に対して、Ethereum の共同創設者である Vitalik Buterin 氏は Polygon の功績を認めるコメントを出しました。Buterin 氏は、Polygon が最大の予測市場プラットフォーム「Polymarket」をホストし、zk-EVM 技術の進展にも貢献していることを評価しています。また、Nailwal 氏のインドでの医療支援活動「CryptoRelief」への個人的な取り組みも称賛しました。

Polygon はまだ Ethereum のレイヤー 2 とは言えない?

一方で Buterin 氏は、Polygon が完全なセキュリティ保証を提供するための証明システムを持っていないため、厳密には Ethereum のレイヤー 2 とは言えないと指摘しています。彼は Polygon が既存のゼロ知識証明(ZK)技術を導入すれば、この問題は解決できると述べ、現在の技術は取引あたりわずか 0.0001 ドル程度のコストで証明が可能になっていると説明しました。

このやり取りは、Ethereum Foundation のリーダーシップに対する業界内の不満や批判の一端を示しているとも言えそうです。過去には Ethereum の主要開発者の離脱や内部からの批判も報じられており、今後の動向が注目されます。

なお、Nailwal 氏は現時点で Buterin 氏のコメントに対して返答していません。