イーサリアムは、独自の暗号通貨イーサ（Ether）を特徴とする分散型オープンソースブロックチェーンシステムです。ETHは、他の多くの暗号通貨のプラットフォームとして、また分散型スマートコントラクトの実行にも使用されます。

イーサリアムは、ヴィタリック・ブテリン氏による2013年のホワイトペーパーで初めて紹介されました。ブテリン氏は他の共同創設者とともに、2014年夏にオンラインの公開クラウドセールでプロジェクトの資金を確保しました。プロジェクトチームはビットコインで1,830万ドルを調達し、イニシャル・コイン・オファリング（ICO）でのイーサリアムの価格は0.311ドルで、6,000万イーサ以上が販売されました。現在のイーサリアムの価格を考慮すると、投資収益率（ROI）は年率270%を超え、2014年夏以降、毎年ほぼ4倍の投資額で増加していることになります。

イーサリアムはビットコインとよく比較されます。この2つの暗号通貨には多くの類似点がありますが、重要な違いもいくつかあります。

イーサリアムは創設者や開発者から「世界でもっともプログラム可能なブロックチェーン」と評され、アプリケーションを開発できる分散型仮想コンピュータとして位置付けられています。

対照的に、ビットコインブロックチェーンは、ビットコインという暗号通貨を決済手段としてのみサポートするために作られました。

流通可能なビットコインの最大数は2100万です。ETHの発行量には制限はありませんが、ETHのブロック処理にかかる時間によって、年間の発行量は制限されます。2024年5月時点で流通しているイーサリアムコインの数は、1億2000万枚強です。

イーサリアムとビットコインのもう一つの大きな違いは、それぞれのネットワークにおけるトランザクション処理手数料の扱い方です。イーサリアムネットワークではガスと呼ばれるこれらの手数料は、イーサリアムトランザクションの参加者によって支払われ、ネットワークによってバーンされます。一方、ビットコイントランザクションに関連する手数料は、ビットコインマイナーに支払われます。