トランスヒューマニズム は 死のカルト か?最新議論まとめ
みなさん、こんにちは。今回は「トランスヒューマニズム」という、テクノロジーで老化や死を克服しようとする思想についての議論をご紹介します。
トランスヒューマニズムは「死のカルト」?
2024年12月4日にイギリスの Institute of Art and Ideas で行われた討論会で、神経科学者で哲学者のアレックス・ゴメス=マリン氏は、トランスヒューマニズムを「死のカルト」と呼びました。彼はこの運動が人間の本質を誤解し、人間らしさを消し去ろうとする疑似宗教のようなものだと批判しています。
支持者の主張と批判
一方で、トランスヒューマニズムの支持者であり政治家でもあるゾルタン・イストヴァン氏は、この運動は「苦しみや老化、死をテクノロジーで終わらせる人道的な試み」だと反論しました。彼自身も父親を亡くした経験から、死を受け入れるのではなく克服したいという思いがあるそうです。
しかし哲学者やAI研究者からは、デジタル不死の約束は現実的でなく、倫理的なリスクも未解決だという警告も出ています。例えば、意識をクラウドにアップロードするという考えは、実際には「自分を殺して別のコピーを作る」ことに近いと指摘されています。
技術の進歩と倫理的課題
この議論は、AIやバイオテクノロジー、長寿研究の進展に伴い、ますます注目されています。ガリレオ委員会の報告書では、人間と機械の融合が人間の意味やアイデンティティ、主体性を軽視する危険性が指摘されています。
また、哲学者のスーザン・シュナイダー氏は、トランスヒューマニズムの言葉が現実の政策課題、例えばデータプライバシーや技術の規制、アクセスの問題から目をそらすために使われることを懸念しています。
未来をどう作るかが重要
AI研究者のアダム・ゴールドスタイン氏は、未来の予測にとらわれるよりも、今どのような技術を作り、どう管理していくかが大切だと話しています。人間同士の違いを乗り越えてきた政治システムのように、AIとも協調的な未来を築ける可能性があると示唆しました。
トランスヒューマニズムは、技術で人間の限界を超えようとする壮大なビジョンですが、その実現には哲学的・倫理的な課題も多く、賛否が分かれるテーマです。今後も技術の進展とともに議論が続きそうですね。引き続きウォッチしていきたいですね!
