TON 上の分散型 AI ネットワーク Cocoon とは?
みなさん、こんにちは。今回は、テレグラムの関連プロジェクトであるレイヤー1ブロックチェーン「ザ・オープン・ネットワーク(TON)」上に新たに稼働を始めた、プライバシー重視の分散型AIネットワーク「Cocoon」についてお話しします。
Cocoonとは?
Cocoonは、GPUを持つユーザーが自分の計算リソースをネットワークに提供し、AIの処理要求を分散してこなす仕組みです。これにより、処理を行ったユーザーはTONブロックチェーンのネイティブトークン「トンコイン(TON)」で報酬を得られます。つまり、中央の大手クラウドサービスに頼らず、分散型でAI計算を行う新しいプラットフォームと言えます。
テレグラムの共同創業者パベル・デュロフ氏は、既にユーザーからの最初のリクエストが処理され、GPU保有者が収益を得始めていることを明かしています。彼は、アマゾンやマイクロソフトのような中央集権的な計算サービスは高コストでプライバシー面のリスクもあると指摘し、Cocoonはこれらの問題を解決する可能性があると述べています。
分散型AIの社会的意義と課題
中央集権型AIは、政府や大企業が個人の情報や行動に強い影響を及ぼすリスクが指摘されています。プライバシーの侵害や情報操作の懸念もあり、こうした問題に対抗するために分散型AIネットワークが注目されています。
専門家の意見では、ブロックチェーン技術を活用することで、情報の改ざん防止や透明性の確保、ノード間の信頼不要な通信が可能になり、AIの倫理的運用に寄与すると考えられています。実際、2024年には倫理的AIのためのルールとして、パーミッションレスなブロックチェーン上でAIを動かすことが推奨されました。
また、調査によると多くの人が分散型AIの方が中央集権型AIより社会にとって良い影響をもたらすと感じているようです。
今回のCocoonの稼働開始は、こうした分散型AIへの期待やニーズの高まりを反映していると言えそうです。中央集権的な大手サービスに頼らず、プライバシーを守りながらAIを活用できる未来に向けて、一歩進んだ動きとして注目したいですね。
引き続きウォッチしていきたいですね!
