ビットコインチャートに現れた「ブルフラッグ」は14万ドルへの上昇を示唆している:テクニカル分析

ビットコインチャートに現れた「ブルフラッグ」は14万ドルへの上昇を示唆している:テクニカル分析
  • ビットコインの価格チャートは「ブルフラッグ(強気の旗)」を形成している。
  • 10万9000ドルを上回るブレイクアウトが確認されれば、強気の旗をブレイクアウトしたことが確定し、14万6000ドルまでの急騰が予想される。

ビットコイン(BTC)の価格チャートは、明確な「ブルフラッグ(強気の旗)」を形成しており、一部のトレーダーが予想する14万ドルを超える価格急騰による新たな史上最高値への可能性を示唆している。

チャート分析プラットフォームTradingViewによると、BTCは5月22日までの6週間半の期間に、約7万4700ドルから11万1900ドル付近の高値まで急騰し、その後、緩やかな下落傾向で取引されており、ブルフラッグを形成している。

このフラッグは、5月22日と6月9日に付けた高値、および6月5日と6月22日に付けた安値を結ぶトレンドラインで識別される。一方、ポール(旗竿)の部分は最初の急騰で表される。

10万9000ドルを上回る動きが、強気のブレイクアウトを確認するために必要で、これが実現すれば14万6000ドルへの上昇が期待できる。

この水準は、ポール(最初の急騰)の長さとブレイクアウトポイントを足し合わせる方法(テクニカルアナリストが「値幅測定」と呼ぶ手法)で算出される。

強気のフラッグパターンは、急騰に続く、狭いレンジ内でのトレンドに逆らった低出来高の調整局面を表す。この調整は、前の上昇局面よりも規模と期間が小さく、短期的な過熱を緩和し、次の上昇局面に向けたブルの勢いを回復させる役割を果たす。

「フラッグは短期間、通常数日から数週間で発生する」と公認テクニカルアナリストのチャールズ・D・カークパトリック2世(Charles D. Kirkpatrick II)氏は著書『Technical Analysis, the Complete Resource For Finance Market Technicians(テクニカル分析、金融市場技術者のための完全なリソース)』で書いている。「フラッグ形成中は通常、出来高が減少する」。

ただし、「完全な形成が完了したことを確認し、ブレイクアウトを待つことが重要だ」とカークパトリック氏は指摘している。

[ビットコインチャートに現れたブルフラッグ。:TradingView/CoinDesk]

フラッグは継続パターンであるため、持ち合いは前の上昇トレンドの方向に解消されると考えられる。

それでも、失敗が起こる場合が2つある。1つ目は、価格がフラッグの下側に抜けてしまい、弱気への反転となる場合だ。2つ目は、強気のブレイクアウトが失敗に終わる場合で、この場合は価格の動きを継続的に監視する必要がある。

ただし、カークパトリック氏によると、失敗の確率は低いという。

「このパターンは失敗の確率が低い。プルバックやスローバックが少なく、発生前後の期間が短く、急なトレンドが特徴であるため、非常に優れた取引パターンだ」とカークパトリック氏は指摘している。

|翻訳:CoinDesk JAPAN
|編集:井上俊彦
|画像:Shutterstock
|原文:Bitcoin’s Podium-Ready ‘Bull Flag’ Hints at Price Boom to $140K