キヨサキ氏の ビットコイン 売却戦略とは?

みなさん、こんにちは。今回は『金持ち父さん貧乏父さん』の著者、ロバート・キヨサキ氏が約225万ドル相当のビットコインを売却したニュースについて解説します。ただし、彼はビットコインから完全に手を引いたわけではなく、むしろ長期的にビットコインやイーサリアムを持つことに強気な姿勢を崩していません。

1. キヨサキ氏がビットコインを売却した理由と使い道

キヨサキ氏は数年前に1枚約6,000ドルで購入したビットコインを、約9万ドルの価格帯で一部利確し、総額225万ドル(約3億5,000万円)分を売却しました。売却資金は手術センター2か所の買収や屋外広告事業への投資に充て、これらの実業から毎月約2万7,500ドル(約400万円)のキャッシュフローを得る計画です。

重要なのは、これは保有ビットコインの一部であり、全てを売却したわけではない点です。キヨサキ氏自身も「ビットコイン強気派であり、キャッシュフローが増えたらまた買い増す」と明言しています。

2. 売却は弱気ではなく「ローテーション」戦略

彼の売却はビットコインの将来性を疑ったものではなく、利益確定した資金をキャッシュフローを生む実業に振り向ける「資産のローテーション」と位置づけられます。つまり、値上がり益を実業の安定収入に変換し、そこから得たキャッシュフローで再びビットコインや他のハードアセットを買い増すという循環を目指しています。

3. なぜ依然としてビットコインやイーサリアムに強気なのか

キヨサキ氏は「世界が貧しくなるほど、ビットコインやイーサリアムを持つ人は相対的に裕福になる」と述べています。背景には、日本のキャリートレード終了による世界的なデフレリスクや、中央銀行の金融緩和の反動で法定通貨の価値が長期的に下がる可能性があるという見方があります。

そのため、金・銀・ビットコイン・イーサリアムといった発行上限や供給制約のある「ハードアセット」への資本移動が進み、これらを持つ人が相対的に資産価値を守れると考えているようです。

4. 個人投資家がこのニュースから学べること

キヨサキ氏の戦略で参考になるのは、単に値上がり益を狙うのではなく、定期的なキャッシュフローを生む資産を持つことや、含み益が出たら一部利確して他の資産に分散投資する「ローテーション」の考え方です。また、不安なニュースをチャンスと捉え、リスクを再配分する視点も重要です。

ただし、彼のように大規模な実業投資や運営ノウハウを持たない個人が同じことを真似するのは難しいため、短絡的に「キヨサキが売ったから自分も売る」といった行動は避けるべきでしょう。あくまで自分のリスク許容度や資産構成に合わせて戦略を考えることが大切です。

5. まとめ

今回のニュースは、キヨサキ氏がビットコインを一部利確し実業に投資したというもので、ビットコインからの撤退ではありません。彼の基本スタンスは依然としてハードアセット重視であり、世界経済の不透明感が増す中で価値保存手段としてビットコインやイーサリアムを推奨しています。

この動きを短期的な売買サインと捉えるのではなく、キャッシュフローを生む資産と価値保存資産を組み合わせた長期的な資産運用戦略の一例として参考にすると良さそうです。

引き続きウォッチしていきたいですね!