クラーケン MiCAライセンスを取得 EU全域でサービス提供可能に

仮想通貨取引所クラーケンは、欧州連合(EU)の暗号資産市場規制(MiCA)の枠組みのもとでライセンスを取得し、加盟国全体での事業拡大が可能になったと発表した。

クラーケンは水曜日の発表で、アイルランド中央銀行からMiCAライセンスを取得したことを明かした。これにより、欧州経済領域(EEA)の30カ国に居住するユーザーに対し、規制に準拠したサービスの提供が可能となる。今回の承認は、同社が2023年に電子マネー機関(EMI)ライセンス、2025年2月に金融商品市場指令(MiFID)ライセンスを取得したことに続くものとなる。

共同CEOのアルジュン・セティ氏は、「仮想通貨において最も価値ある通貨は“信頼”だと考えている。それは獲得しなければならないものだ。過去数年間、私たちのチームはアイルランド中央銀行の厳格な規制基準に応えるため尽力してきた」と述べた。

EU域内で規制に準拠したサービスを展開しようとする他の仮想通貨取引所も、同様にMiCAライセンスの取得を目指している。コインベース、OKX、クリプト・ドットコム、バイビットはすでに2025年にMiCAライセンス取得を発表しており、ジェミニもマルタでの承認取得に向けた動きが報じられている

MiCAはEU域内での仮想通貨に関する規制の一貫性を確保することを目的として策定され、2024年から施行されている。

ただし、すべての企業がこの枠組みに参加しているわけではない。ステーブルコイン発行企業テザーは、自社のステーブルコインUSDTに関してMiCA登録を行わない方針を示しており、それを受けて一部の取引所はUSDTの取り扱いを停止している。

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クラーケンのMiCAライセンス取得発表は、同社が本社を米ワイオミング州に移転したわずか1週間後に行われた。この移転は、「仮想通貨に前向きな政策立案者と建設的な規制環境」を評価しての決定だったという。

とはいえ、クラーケンは現在も事業の多くを米国で展開しており、議会で審議中のデジタル資産市場構造法案や、決済用ステーブルコインの規制ガイドラインに影響を受ける立場にある。

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クラーケン, Ireland, 仮想通貨取引所, MiCA