
Baseがアップグレード
暗号資産(仮想通貨)イーサリアム(ETH)のL2「Base」のプロジェクトは16日、Baseの処理が10倍速くなったことを発表した。
以前からテストをしていた「Flashblocks」という機能をメインネットで実装し、処理時間の短縮を実現。ゲームやリアルタイムのトレードなど、速い処理が必要なユースケースでの活用が期待されている。
L2とは
「レイヤー2」の略で、「2層目」のネットワークのこと。全ての取引をメインチェーンで処理すると負荷が大きくなり、処理速度の低下やネットワーク手数料の高騰につながる。取引の一部をL2で行うことで、メインチェーンの負荷軽減や処理速度の向上を期待できる。
Baseは仮想通貨取引所コインベースが支援するL2ブロックチェーン。今回は、名称が「Baseチェーン」に変わったことも発表した。
Flashbotsが開発したFlashblocksについては今年5月、2025年の夏のローンチを予定していることを発表していた。この機能は、ブロックタイムを2秒から200ミリ秒まで短縮することが可能。セキュリティを犠牲にすることなく、ユーザー体験を向上させ、世界でオンチェーン経済の拡大を推進することが期待されている。
Baseチェーンはイーサリアムのエコシステムの中で活発に利用されているL2。例えば、「The Block」のデータによれば、「オプティミスティック・ロールアップ」の技術を採用する他の著名なブロックチェーンと比較して、日間のアクティブアドレスが多い。

出典:The Block
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また、「DefiLlama」のデータによれば、DeFi(分散型金融)で運用のためにロックされた仮想通貨の総価値「TVL(Total Value Locked)」は、全てのブロックチェーンの中で6位に位置する。

出典:DefiLlama
競争が激化するイーサリアムL2領域で、Flashblocksは差別化要素になる可能性も指摘される。
なお、コインベースはFlashblocksのローンチと同じタイミングで、次世代アプリ「Base App」を発表。Base AppはBaseチェーン上で稼働する。
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