
NFT特化から方向転換
かつて支配的だったNFTマーケットプレイスのオープンシー(OpenSea)が、マルチチェーン対応の仮想通貨取引アグリゲーターに転換したとザ・ブロックが報道した。デジタルアートから幅広い仮想通貨資産プラットフォームへの転換は、市場崩壊と大規模なレイオフを経た再起の試みだ。
新プラットフォームではNFT、ミームコイン、その他の仮想通貨を含むあらゆるトークンを、ソラナやイーサリアムを含む22のブロックチェーンで取引できる。ユニスワップやメテオラなど分散型取引所から流動性を集約し、0.9%の取引手数料を徴収する非カストディアル型モデルを採用している。本人確認(KYC)は実施せず、ブロックチェーン分析企業TRMラボが制裁対象や疑わしいアドレスを特定する仕組みだ。
デビン・フィンザーCEOの下でのリブランドは、NFT専業からの明確な決別を示している。月間収益は2022年1月の1億2,500万ドルから2023年後半には300万ドルまで急落し、従業員の半数以上を削減した。NFT取引量は2021年のピークから90%以上減少し、BYACやクリプトパンクスなどの高級コレクションも価値が暴落している。
一方、10月前半の2週間でオープンシーは16億ドルの仮想通貨取引と2億3,000万ドルのNFT取引を処理し、3年以上で最大の月となった。
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