カンゴが示す ビットコイン マイニングから AI 事業への転換
みなさん、こんにちは。今回は米国のビットコインマイニング企業カンゴ(Cango)が、マイニング事業からAI・HPC(高性能コンピューティング)インフラ事業へと戦略を大きくシフトしている話題をお伝えします。
カンゴのマイニング事業の現状と課題
カンゴは2月の報告で、保有するハッシュレート容量は50 EH/s(エクサハッシュ/秒)あるものの、実際に稼働しているハッシュレートは約34.55 EH/sにとどまっていると発表しました。これはマイニングマシンの効率化や移転作業に伴う一時的な停止が影響しているとのことです。
ちなみにハッシュレートとは、マイニングにおける計算能力の指標で、1秒間にどれだけの計算ができるかを示します。エクサハッシュ/秒は非常に大きな単位で、1秒間に100京回の計算が可能という意味です。
収益性の低下と戦略的転換
背景にはビットコイン価格の大幅な下落やネットワークの採掘難易度の高さがあり、2月末のハッシュプライス(計算能力1単位あたりの収益)は1日あたり40ドル/ペタハッシュ秒を下回り、30ドル台前半で推移しています。これに対し、カンゴのハッシュコストは40ドル前後で推移していたため、収益を上回るコストがかかっていた可能性があります。
こうした状況を受け、カンゴはホスティング契約の見直しや機器のアップグレード、一部マシンの売却などでマイニング事業の効率化を進めています。そして、得られた資金は財務の強化や電力コストの低い地域への移転、さらにAIコンピューティングインフラへの投資に充てる方針です。
ビットコイン資産の活用と今後の展望
2月には4,451 BTCを売却し、約480億円を調達。これをビットコイン担保ローンの返済やAI・HPCインフラ事業への投資に使う計画です。2月末時点での保有ビットコインは3,313.4 BTC(約357億円相当)となっています。
カンゴは長期的な株主価値の向上を目指し、マイニングからAI・HPCインフラ事業へと軸足を移す戦略を明確にしています。今後は保有ビットコインの流動性を活かしつつ、新たな成長分野に資本を集中させていくようです。
今回の動きは、ビットコインマイニングの収益性が厳しい環境下で、企業がどのように事業を再構築しようとしているかを示す興味深い事例と言えそうです。AIや高性能コンピューティングは今後も注目される分野なので、こうした戦略転換がどのような成果を生むのか、引き続きウォッチしていきたいですね!
